SuMiKa / 松岡住研

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契約前に気付きにくい資金計画の落とし穴

2021.05.20

先日、機会があって、
とある住宅会社の営業の方が作成した
資金計画書と間取り図面を拝見させていただきました。
 
その間取り図面は、資金計画書に記載されている
家の予算を少しばかりオーバーしそうですが、
相談しながら修正していけば、
ほとんど予算オーバーすることもなさそうなプランでしたし、
エクセルシートでキレイに作成された資金計画書も、
一見よくできたもののように見えました。
 
しかしながら、、、

 

おはようございます。
専務の松岡です。
 
資金計画書を細かくチェックしてみると、
いくつかの問題点が発覚したのです。
まず、1つ目の問題点は、
 
 ●変動型の住宅ローンが提案されていたこと
 
です。もちろん“変動型の住宅ローン=間違い!”
というわけでは決してありません。
ですが、このお客様は固定金利を希望されているはずなのに、
なぜか変動型の住宅ローン商品の手数料額が記載されていましたし、
保証料は何の説明もなく、金利に上乗せするような形になっていました。
 
変動型の住宅ローン商品では、
初期費用が保証料と事務手数料と印紙代しかかかりませんし、
保証料は最初に一括でボンと払うか?
あるいは携帯電話のように、毎月の金利に上乗せし、
分割という形で支払っていくか?を選択することができます。
 
他方、固定型の住宅ローン商品では、
その3つの費用以外に、融資手数料といわれるお金がかかってきます。
この金額は、各銀行によって様々ですが、
仮に借入額の2.16%(税込)がかかってくることになるとすれば、
2000万円の借入なら43.2万円が、
3000万円の借入なら64.8万円の手数料が、
別途でかかってくることになります。
 
つまり、変動型を選ぶと、
初期費用が固定型の商品よりも安く済み、
その分を家や土地の方に回すことができるようになるという
メリットが存在するというわけなんですよね。
 
しかしながら、この商品では、
当初の固定期間が満了すると(3年、5年、10年とあります)
金利が見直しになってしまい、
一般的には、その金利の見直し時点で金利が上昇することになります。
 
ですから、そもそもそこまで貯蓄ができる余裕がなかったり、
あるいは貯蓄が苦手な人だったり、
お金のコトに関して敏感で、
金利の交渉をすることが苦痛じゃなかったり、
借り換えの手間もいとわないという方じゃない限りは、
それほどオススメしないし、しっかりこの説明をさせていただくと、
多くの方が固定型の住宅ローンを選ばれます。
たとえ、それによって数十万円家づくりの予算が減ることになってもです。
 
●火災保険の予算が漏れていたこと
 
これが2つ目の問題点です。
銀行で住宅ローンを借りるとなると、
火災保険への加入が必須項目となってきます。
(昔のように質権設定までされることはありませんが、
保険の証書のコピーを銀行に渡さないといけません。)
なのに、この項目がスッポリと抜け落ちてしまっていました…
 
火災保険は、家の金額だけじゃなく、補償の範囲や年数、
構造などによっても金額が変わってくるものなので、
一概にいくらとは言えませんが、
弊社では15万円~20万円ぐらいの金額をこの項目に計上するようにしています。
(最大で10年分の保険料を最初に支払っていくことができるし、
長期間かけておくほど割引率がよくなるので。)
もし、後からこれだけの費用が必要だと言われたら、
非常に困った状況に陥ってしまいますよね?
 
●外構工事の予算が少なすぎること
 
これが3つ目の問題点です。
このお客様の購入される土地は、72坪もの広さがある土地です。
この広さだと、整地をして砂利を敷き、駐車場のコンクリートを打ち、
境界のブロックを積み、ポストと表札を設置するだけでも、
土地の面積×1万円ぐらいの費用が必要になってきます。
つまり70万円強の費用がかかってくるということです。
 
なのに、たったの30万円しか予算が計上されていませんでした。
これでは、業者さんに頼んで、
砂利を敷いてもらうことすら難しいかもしれません。
ましてやコンクリートなんて絶対に無理となってきます。
 
実は、この外構工事が最も予算が崩れやすい項目です。
なぜなら、家を建てる前までは、
それほどお金をかけなくていいと考えていたにもかかわらず、
家が完成間近になってくると、
やっぱ庭もきれいにしたいという願望が生まれてくるからです。
しかし、これだけしか予算がなかったら、
どうすることもできませんよね?
 
●エアコンが3台で15万円!?
 
これが4つ目の問題点なのですが、
これはどのように思われますか?
在庫処分のため安売りしている6帖用の分なら実現できるのでしょうか?
設置代まで含めてこの価格で…
 
おそらくリビング用のエアコンの製品代だけでも、
15万円以上かかってくるのが今の製品ではないでしょうか?
それに加えて設置代もかかってきますしね。
 
そう考えると、3台で30万円ぐらいは計上しておかないと、
いざエアコンを買いに行った時に、
困り果てている自分の姿が、容易に目に浮かびますよね?
 
●カーテンの予算が少なすぎること
 
これは5つ目の問題点です。
弊社ではカーテンを極力つけなくていい間取りを
ご提案させていただくことから、
0円~10万円の間の予算で充分足りるわけですが、
人目に触れ方向に大きな窓をたくさん作った間取りでは、
それら全てにカーテンをつけざるを得ないことから、
そのようなわけにはいきません。
 
拝見させていただいた間取り図面では、
大きな窓だけでも5カ所あったうえに、
カーテンを設置すべきであろう小窓もいくつかあったので、
おそらく最低20万円は予算を計上しておかないと、
後から余分な出費に苦しむことになってしまいます…
にも、かかわらず10万円しか予算をみていませんでした。
 
おそらく、たとえニトリと言えども、
10万円で予算が足りることはないでしょうから、
後から困った状況に陥ることは間違いないでしょう…
 
いかがでしょうか?
 
これらが、この資金計画の中に潜んだ落とし穴です。
これらを合わせると、少なくとも100万円以上、
予算にズレが生じることになってしまうわけですが、
このような土地や家以外にかかってくることになる
諸経費に対する計算の甘さが引き起こす予算オーバーは、
実は、多くの方が直面している現実です。
 
これによって、ゆとり資金として残しておいた
貯金まで全て食い尽くしてしまうなんてことは、
決して珍しい話ではありません…
 
ですから、初めての家づくりで、
分からないことも多々あるとは思いますが、
しっかりご自身でも勉強し、
自分の身を守るようにしていただければと思います。
資金計画も、ただしていれば安心というわけではないですからね。
気を付けてください!
 
それでは、、、
 

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